モダンタイムス/伊坂幸太郎/チャップリン

「モーニング」に連載されていた先々月(9月)、文庫化された魔王の50年後が舞台の作品。
検索と監視される世界をキーワードに情報の不確実さだったり、自分の手に負えない相手と戦わなければいけない時、人はどういう行動をとるのかが楽しめるお話だと思います。


普段はあまりレビューを読まない方なのですが、この日記を書くのにどう書こうか悩んでちょっとamazonを覗いてみたらびっくり\(゜□゜)/
今回も面白かったな〜:*:・( ̄∀ ̄)・:*:なんてのほほ〜んと思っていたので、ここまで賛否両論があるとは。。。
他の作品に比べてどうだとか、作風が変わったとかそういうのはあまり気になりませんでした。一つ一つが別の作品なんだからそれぞれ雰囲気が違って当たり前だし、比べようのないものだと思うからです。ただ、私は一度好きになるとほぼ周りが見えなくなってしまうので(でもこの時期が一番楽しいと思う。。。)、そうか、そういう見方もあるだな〜と少々冷静になれたのはよかったかな。。。
もう読む前からこれは伊坂さん作品だという先入観のもと読み始めているので特に違和感なく、いつも通りに面白く読みすすめられました。これが例えば、著者がわからない状態で読めばまた違った感想を持ったのかもしれませんが、それだと時間を作ってまで読んでみようという気にならないですよね。。。σ(^-^;)


モダンタイムスが魔王の50年後の作品だとか、ゴールデンスランバーと同時期に書かれていたという紹介の先入観からか、全然似ているようには見えなかったとか続編じゃなく別の物語だったというような感想を多く目にしましたが、私はそうは感じませんでした。直接的な続編ではないですが、魔王での登場人物が再登場して物語がすすんでいく面白さがあります。魔王では主役級だった登場人物を、モダンタイムスでは違う視点から見せてくれる構成が面白いです。某所、某所で気がついた時に思わずにやっとしてしまうのがくせになりますよ。(≧▽≦)
また、魔王を読んでいなくても楽しめましたという感想も結構目にしました。私はもうすでに魔王を読んだことがあるので、どうしても先に読んでいた方がきっと楽しめると思いますという感想になってしまいます。もしも知らずに読んでいたらどんな感想を持ったのかが気になるところです。魔王だけでなく、3作とも知っていたら、3倍楽しめる関係だと思います。

ダヴィンチ12月号に伊坂さんインタビューで「モダンタイムス」が解説されてます。(今月号が欲しかったのはこれがあったから。。。σ(^-^;))

ダヴィンチ 2008/12月号

ダヴィンチ 2008/12月号

  • 魔王

魔王は一番最初に読んだこともあって、私にとっては思い入れの深い作品です。
前篇(魔王)では兄が、後編(呼吸)では弟がそれぞれ主人公となり、各々の方法を使って世界の複雑さだったり、群衆の怖さだったり、目に見えない何かと戦っていくそんなお話です。

魔王

魔王

文庫版

魔王 (講談社文庫)

魔王 (講談社文庫)

ゴールデンスランバーは逃げるという手段を用いることで、目に見えない何かと戦っていくお話です。400ページ近くに渡り主人公の身の回りに起こった2日間が描写されており、疾走感のある物語ってこういうことをいうんだと初めて思った作品です。
魔王を探しに行った時、ちょうど新刊として店頭に並んでいて間違えて買いそうになってしまった本で、そのあと結局、購入することになりました。

ゴールデンスランバー

ゴールデンスランバー


  • モダンタイムス

ちょっと背筋が寒くなるようなシーンもたくさんでてくるので痛いのとか怖いのが苦手な方は要注意です。。。

いろいろな方のブログを読んでいたら、実際にあの3つのキーワードで検索された方が!!!
それっぽいサイトがちゃんとヒットするようです。
私は怖くてできませんでした(笑)

表紙がかっこいいので通常版の方が好きです。(≧▽≦)

モダンタイムス (Morning NOVELS)

モダンタイムス (Morning NOVELS)

挿絵付きの特別版。

モダンタイムス 特別版 (Morning NOVELS)

モダンタイムス 特別版 (Morning NOVELS)

モダンタイムスはひとつ前に書いた日記(WALL・E/ウォーリー)でも出てきたチャップリン作品を手に取るきっかけとなった一冊です。モダンタイムス(小説)が10月に発売されるという新刊のお知らせを知ってからタイトルがずっと頭に残っていて、出かけたとき店頭でたまたま目についてひとつ500円だったこともあり、思わず購入してしまいました。かな〜り昔に深夜ラジオで爆笑問題の太田さんがチャップリン好きというのを聞いてから、ずっと見てみたいな〜と思ってそのままになっていたのですが、こんなところでつながったのがちょっと嬉しいです♪
聞いたことがあるからという理由で、「モダンタイムス」のほかに「独裁者」と「街の灯」の合わせて3本を購入したところ、
モダンタイムス(小説)の本文中には「モダンタイムス」と「独裁者」と「ライムライト」の引用(?)が出てきます。
WALL・E/ウォーリー(映画)には「モダンタイムス」と「街の灯」を思わせるシーンがあるみたいです。
こういう偶然(とはちょっと違うか。。。)ってなんかおもしろいです〜
あとは「ライムライト」を探しにゆかねば(≧▽≦)


街の灯 コレクターズ・エディション [DVD]

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